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ネットでドワンゴの赤字が話題!

ニコニコ動画を運営するニワンゴの親会社であるドワンゴが11月6日に連結業績予想を下方修正してことが、itmedia(http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0811/12/news094.html)などでとりあげられたことから、2ちゃんねるなどの掲示板やブログなど、ネットのあちこちでニコニコ動画の黒字化について、議論がされているようです。
いかにいくつかのユーザのみなさんが考えてくれた黒字化案についてのブログ記事を紹介します。


本当にいろいろと考えていただいてありがとうございます。
こういった記事はだいたい全部読んでいます。
昔からみなさんのアイデアを元にして実現したサービスも多いですので、これからもよろしくいろいろなアイデアをいただけたらと思います。参考にしたり、ぱくったりしたいと思います。

せっかくですのでいくつかのアイデアについて回答したいと思います。

・ニコニコ動画の費用を削減するパターン
動画サービスで一番費用がかさむのは回線費用です。このことは我々も気にしていて、例えば、既に導入しているエコノミーモードでは2割ぐらいのトラフィック削減に成功しています。しかし、ニコニコ動画にP2Pを利用するのには、たくさんの欠点があって、現在のところはやるつもりはありません。一番大きな問題はP2Pのストリーミングでは安定した品質でのサービスができないことです。不安定で遅いサービスでは結局ユーザのみなさんに使ってもらえなくなると思います。事前にキャッシュすれば高速で安定しますが、そうするとSPAMのように人間ドリブンではないトラフィックが大量に発生してしまいますので、ニコニコ宣言の精神にも反しているばかりか、ネット全体に迷惑をかけてしまいます。一度見た動画のキャッシュだけだとそれほど回線の節約にはなりませんのでWEBブラウザを捨ててまでやるメリットはないでしょう。

実際のところ、この1年でふくれあがったのは回線費用というよりは人件費です。

まず、他のサービスとくらべてニコニコ動画はバージョンアップの頻度と内容がとても濃いですが、これは大勢の開発者を投入しているからです。新機能の追加とかをやめれば現在の5分の1以下の開発者で運営できると思います。そして、ニコニコ動画を盛り上げるためにニコニコ発のコンテンツの商品化とかをやっていますが、これはドワンゴとしてはまったく儲からないのにとても人手がかかっています。またニコニコ動画とその文化を世の中に認めてもらうために、公式に素材提供をコンテンツホルダーさんにお願いしたり、政治家のみなさんにニコニコ動画を利用してもらったり、こういうことにも大変多くのスタッフが関わっています。

つまり、基本的には積極的に"攻めた"のでニコニコ動画の赤字は拡大しています。ですから、費用が増えたことにはそんなに心配をしていません。

・ニコニコ動画の収入を増やすパターン
いちばん多く書かれているのは投げ銭システムの導入だと思います。これについても当然検討はおこないましたが、導入する予定はいまのところありません。なぜかというと、われわれが目標としているのはクリエイターやコンテンツホルダーが"本当に儲かる仕組みをつくる"ことだからです。投げ銭システムでは、クリエイターやましてビジネスをおこなっているコンテンツホルダーが儲かる仕組みにはなれません。
そのためには利用に強制力のない寄付の仕組みではなく、きちんとクリエイターが課金できる仕組みをつくる必要があると考えています。大変に難しいテーマではありますが、それが目標です。 あ、あと、どちらにしてもコンテンツ課金の一部をニコニコ動画が受け取るというモデルでニコニコ動画の運営に十分な収入が得られるとはとても思えません。あくまでクリエイターがニコニコ動画で収入を得られる環境をつくることが、ニコニコ動画の長期的な繁栄には必要だから、挑戦しなければいけないテーマだと考えています。

ニコニコ動画が黒字化するための本命の収入源はユーザのみなさんからの直接課金と広告収入ではないかと予想しています。そういう意味では、まだ、ニコニコ動画は本気でお金を稼ごうとはしていません。古くからのユーザのかたはご存じかもしれませんが、ニコニコ動画が発表した最初の収入は、ニコニコ動画の公式動画をameba visionにアップしたら、ランキング入りしてもらえた賞金5000円です。それ以来、われわれが発表している新ビジネスは、陰陽師CD発売にせよ、プレミアム会員にせよ、ニコニコ市場にせよ、「こんなんで儲かるわけないだろ!」という突っ込みを期待した半分ネタ半分本気でした。

それが意外と成功したため、そのあとの新ビジネスにしこんだネタ部分が不発になっているのが残念なところです。

さて、夏野さんにいろいろ怒られたこともあり、だいぶ運営も心をいれかえました。広告収入がしばらく伸び悩んでいたのは枠が少なくて常に売り切れだったからですが、10月からだいぶ枠を増やしました。プレミアム会員も10月から再度増え始めましたが、理由をいっていいのかちょっと悩むところではありますが、プレミアム会員への入会リンクをきちんとつけたことが主な原因です。

本当にどうしようもない運営ではありますが、いずれにせよ、海外の大手企業とたとえ国内においてだけでも競争をつづけていくためには現在の収入では全然たりないと自覚しています。心の底では儲ける気はマンマンですので、どうか、これからも末永くニコニコ動画を応援していただければと思います。