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ニコニコ自作ゲームフェスは、「ゲームを作るひと」「遊ぶひと」「二次創作をするひと」をつなぎ、個人で作ったゲームがもっと多くのひとにプレイされるようになることを目指すお祭りです。

第6回目となる今回も、多くの魅力的な作品をご投稿いただきました。
受賞作品は、3月27日の長時間生放送内にて、表彰式を行いました。

自作ゲームフェス2016 有料部門大賞と、
ユーザーレビュー投票によって決定した自作ゲームフェス2016大賞は以下となっております。

いただいたユーザー審査コメントは、後日ブロマガに掲載させていただきます。

ご応募いただいたクリエイターのみなさま、
ご投票いただいたみなさま、ご参加ありがとうございました。

大賞


『1bitHeart』△○□×さん作


有料部門 大賞

『いろかたおりがみ』なんもさん作


最終選考賞

『1bitHeart』△○□×さん作


『スラッシュRPG一閃勇者』リビルドゲームスさん作


『言霊の迷宮』フォルテさん作


『ファウストの悪夢 - Fausts Alptraum』LabORat Studio 白鼠ゲーム実験室さん作


協賛賞


【HSPTV!賞】
『Electric Sheep -Parasite Invasion-』四葉さん作

渋い雰囲気の中で展開する3Dステルスアクションかな...と思って挑戦すると、
尿意メーターがあったりスマホで楽しげな会話ができたり、写真撮影できたりと、
意外な方向から衝撃を受けることうけあいのゲームです。
完成までに色々な苦労があったと思いますが、どんなPCでも手軽に起動できて、
テンポも良いソフトに仕上がっています。
HSPの機能をうまく引き出している素晴らしい作品ですね。


【OPTPiX SpriteStudio賞】
『箱入り娘 VER.2』 夕多丸さん作

お洒落な色使いとUI、遊んでみるとなにこれシューティング? のアイデアと意外性が面白い。
ただ、簡単操作と見せかけてシューティングとしてのプレイをプレイヤーが実現するのはスゴく難しい。
ゲームとして面白い! に到達するまでに連コイン(コイン入れてないけど)を持続できるか、どうか。
ところでアニメーションの評価はできてないです。PAPAと名がついてる大箱がくるくるしてるのを、SpriteStudioで試しに再現しよ~かと思いましたがまだ着手できてません。


【PHPCOMIX賞】
『ファウストの悪夢 - Fausts Alptraum』LabORat Studio 白鼠ゲーム実験室さん作

「長靴を履いた猫」「幸せの青い鳥」「ピノキオ」など
童話をモチーフとしたドラマチックなストーリー構成、
メフィストファウストら謎と魅力に満ちた登場人物たち、
屋敷のあちこちに置かれた日記や、意味深な台詞――
それら全てが複雑に絡み合いながらも、
クライマックスで鮮やかに昇華される展開が素晴らしかった。

画面の見せ方や演出、BGMやSEなど
ゲームならではの良さも存分に発揮していることも
高く評価しました。


『恋の筆触分割』恋の筆触分割製作チームさん作

著名な画家たちと恋をする――
乙女ゲームならではの夢見がちな展開な分、
主人公が美大浪人中、スクールに通うためのバイトに明け暮れて
本末転倒な日々を痛感し進路に悩み始めた女性――
という妙にリアルな設定が際立ち、面白く感じました。
妙に現実的、かと思えば天然で大胆な性格も持ち合わせている
この主人公だからこそ、最後まで自分の分身(あるいは見守る対象)として
楽しくプレイすることが出来たように思います。

また、攻略対象の画家ひとりひとりの個性や、
画家としての経歴、画家同士の関係性を
わかりやすくプレイヤーに説明してくれる親切な設計や、
美しい背景・人物イラストの数々も非常に魅力的でした。


【PLAYISM賞】
『ファウストの悪夢 - Fausts Alptraum』LabORat Studio 白鼠ゲーム実験室さん作

タイトルはかねがね聞いておりましたが、実際プレイするのははじめてでした。
噂にたがわず素晴らしい作品です。文句ないです。

『Violent Witches』Saizwongさん作

一歩抜きん出た演出の上手さかつ、RPGゲームとしてホントにちゃんとしっかり遊べます。
10年前につくられたということでやや古くさい印象は否めませんが、
そんなことはどうでもいいくらい全方位に素晴らしい完成度。


【Unityスタークリエイター賞】
『がんばれ!!ボルダリングロボ』野良ぺリカさん作

ボルダリングという興味深いテーマの面白さをゲーム化出来ていて可能性を感じさせる作品。体重移動をして飛び移る感じが気持ち良く、実際にボルダリングが出来たら「ドヤァ!」としたくなるだろうな、と思わせるうま味の部分が体感出来る。
一方でボルダリングのもう一つの楽しさである「攻略のためにルートを読むこと」や、読んだルートをうまく身体を使って攻略していく部分、いわゆる作戦を立てて実行していく楽しさの部分がいまいち形にしきれていないのが惜しいと感じる。ボルダリングはもともとゲーマー寄りの要素があるスポーツなので、矢印のフォースフィールドなどの要素に頼らずにもっと素直に形にしてもよいのでは。

『ニュー・スーパーフックガール』Qpicさん作

マウスのみで遊べるシンプルな操作系ながら、遊び慣れることで上達を感じられて楽しい作品。フックのギミックが素晴らしく、次から次に飛び移って楽しめる爽快感がたまらない。グラフィックや表現も丁寧でステージ数も多くやりごたえがある。
一方で、ステージデザインではプレイヤーが新しい操作に慣れる前に難しい操作を要求しすぎていると感じる。その結果、フックで気持ちよく移動できることよりもステージの難しさやキャラクター操作のピーキーさが目立ってしまっているのが残念。マウスオンリーで操作できる間口の広さを活かして、やり応えの作り込みはステージ全体を難しくすることよりもタイムアタックやコイン等の取得といったギミックでステージ内に多重的に設計することを勧めたい。記憶に残るすばらしいゲームになれる可能性を秘めている。

『言霊の迷宮』フォルテさん作

クロスワードパズルなのにローグ感もあり、新しい面白さが体験できる作品。アイテムを取得したときに入力して使うアイディアも面白いし、なにより秀逸だと感じたのが初期装備で選べる「元素周期表」。携帯するとやたらと元素名を入力したくなってくる。同様のアイテムを増やすと遊び方が変わると思う。すごい可能性の広がりを感じる。
一方で、単語の入力に夢中になっていると突然力尽きることが多々あるので、死にそうなことをもっとうまく伝えるUXの改善が必要。より本質的にはこのゲームは時間によって体力が減る形になっているものの、たとえばキータイプの回数で体力が減るとか熟考しながら進められる形にしたほうが合っているのではないかと感じる。また、危なくなってから復帰する手段が少ないので、ローグの醍醐味の一つである死に際で粘れるための要素ももっとあるとプレイが盛り上がると思う。


【ZUN賞】
『くびきの檻』シロノギラボさん作

絵、キャラ、音楽と統一された雰囲気が、シンプルな一画面ゲームを退屈させなくて素敵でした。
ゲーム内容は倉庫番ですが、箱を引いたり、二つ同時に箱を押せたり、ダッシュできたりと、元々の(悪い意味で)ストイックな部分を排除し、ライトに遊べる様になっていて好印象です。
敵を倒したり避けたりするアクション部分と、クリアブロックをゴールまで持っていくパズル部分は、本来相性が悪く、二つ混ぜてあるこのゲームは最初その点で失敗していると予想してましたが、クリア条件そのものをアクションステージとパズルステージに完全に分けるという思い切りが良かったです(ステージ最初にクリア条件を明示してくれるともっと良かったです)。そのお陰でステージ分岐もいかされていたと思います。
ボリュームは少なめでやや物足りないですが、丁度良い難易度の上がり方で軽快な音楽と共にボス戦を楽しめました。

【インディゲームクリエイター賞】
『くびきの檻』シロノギラボさん作

ゲーム内の説明が親切、アートがかわいく完成度も高い。すでに有名なジャンルのゲームを、面白く独特なものに変えたことは評価できる。


【カタログIPオープン化賞】
『ADVANCE』リターンさん作

カタログIPタイトルのように、わかりやすい操作性とゲーム性で面白さを表現されています。やり込みによる早解きや、パソコンやスマートフォンでの操作へも対応できそうな点が素晴らしく感じました。


【ゲームマーケット賞佳作】
『いろかたおりがみ』なんもさん作

非常に良質な、知育にも向いたパズルゲームです。
ルールブックやwebページなどが丁寧に作られており、そのため遊びやすさも抜
群です。
折り紙のため、耐久性に難がありますが、webのデータを印刷すれば簡単に折り
紙を量産できますので、そこも大きな問題ではありません。
佳作どまりになったのは、「ゲーム性」が弱いと判断したためです。
小さな子供でも遊べるように、ゲーム性を薄くしたのだと思いますが、本賞にお
いてはゲーム性、システムのアイデアを重視しておりますので、上記のような評
価となりました。


【コミックジーン賞】
『ファウストの悪夢 - Fausts Alptraum』LabORat Studio 白鼠ゲーム実験室さん作

独特なアートワークと巧みな演出により、世界観が突出して魅力的である点を高く評価。
ひとつひとつの謎解きも凝っており、総合的に高い完成度の作品でした。
ただ謎解きへの導入や展開がわかりにくく、レベルデザインの調整がもう一手間あると、
より没入できるゲームになると感じました。


【ツクール賞】
『ファウストの悪夢 - Fausts Alptraum』LabORat Studio 白鼠ゲーム実験室さん作

グラフィック、BGM,マップやテキストのフォントまでトータルイメージとコンセプトが抜群でゲームを起動した瞬間から引き込まれた。ところどころに挿入されるイラストは、ゴシックな西欧テイストで、魅力的である。
セリフやゲーム中の状況説明も文学的・・
ゲーム中にはSEやBGSが多用されるがどれも効果を上げている。
オープニングのエリックサティのGnossienne No.1も非常に心に残り、チョイスにセンスを感じる。
探索型アドベンチャーゲームとしてはオーソドックスな作りだが、演出もゲームのテンポを崩さずに、世界観にグイグイ引き込む。


【ねとらぼ賞】
『NATTOU SHOOTER』奥田ごんさん作

人類には早すぎるそのセンス、物理演算の無駄使いぶりなど、
まさに「発酵の勝利」としか言いようのない1本でした。
納豆ごはんというごく身近な題材から、
これほどの狂気をかもし出せる作者の脳が心配です。


【ノベルスフィア賞】
『マキシマムデイズ~絶対シリアスなんかに負けたりしないギャグADV~』ねおんそふとさん作

ギャグに対する熱い思いが伝わってくる作品。
「絶対シリアスなんかに負けたりしないギャグADV」というキャッチフレーズの通り、ひたすらギャグを叩き込んできてつい笑ってしまう。
ビジュアル、シナリオ、UIなど全体的なバランスが取れていることも強いが、「好きなことやってやる!」という制作陣の意気込みが作品の随所に活きているのが決め手だった。
終始楽しい雰囲気でストーリーが進むが、続編では伏線を回収しつつもシリアスからギャグに持っていく展開で、ギャグだけでは終わらない面白味があった。


【ビーズログ文庫アリス賞】
『ドブネズミアクターズ』sugiyaさん作

登場人物みんな悪人という毒のあるキャラ設定がまず目を惹きました。それでいてカッコイイ。音楽も画面の作り方もスタイリッシュで、これはまさに女子好み! と思いました。
アクタ、天使、メズ、ヤナギなどひと癖もふた癖もあるキャラクターは、ここに至るまでの過去エピソードなどをもっと知りたくなる、もっと掘り下げたくなる魅力を備えており、悪人だらけの作品なのにどこか人情味を感じてしまいました。彼らの活躍(?)をもっと知りたいと思わせる作品で、ぜひ小説などの展開をしてみたいと思いました。とにかく随所にセンスの良さを感じた作品です。


『1bitHeart』△○□×さん作

ニコ動ではお馴染みの人気動画、絵師の△○□×さんのPOPでかわいらしい作品の世界観に中毒性を感じました。「引きこもり少年の友達作り」というちょっと中二的な設定から始まるゲームですが、最後には「友達作り」に込められていた意味などもわかり感動が味わえます。また、横スクロールで操作も非常に単純で初心者ゲームユーザーでも簡単に遊べる設計は、若いボカロファンなども安心して遊べそうです。グラフィックも絵師さんということもあり、各ストリートやショップなどの背景絵も素敵で、各キャラの衣装なども非常に凝っていて、グッズやコスプレなどに向きそうな女の子の好きな作品だと思います。


【フリーゲーム夢現賞賞】
『ニュー・スーパーフックガール』Qpicさん作

見ているだけでも楽しめちゃう可愛らしいビジュアルや、マウスだけで簡単に爽
快アクションが楽しめる操作性。
そして、遊びながら説明してくれる分かり易いチュートリアルに加えて、キャラの会話やアドバイス、Twitter連動と飽きさせない工夫など、すべてにおいて完
成度が高く楽しめる作品。
「アクションゲームって、十字キーと4ボタンでプレイするものでしょ!?」っていう僕の固定観念をぶっ壊してくれたゲームです。


【プロ生ちゃん賞】
『Seamless Earth』NJFさん作

Google Maps をジグソーパズル化しただけではなく、みんなで少しずつ完成させる仕組みが良いです。
Web/スマホで手軽に遊べ、75億ピースの完成まで動作するようきちんと作りこまれている印象です。
1年が経過した3月時点では約0.3%と結構なピースが完成していますが
このペースでは、あと340年以上かかるようで、壮大すぎておもしろいです!


【ホビー書籍編集部賞】
『ファウストの悪夢 - Fausts Alptraum』LabORat Studio 白鼠ゲーム実験室さん作

亡き父の遺した古びた屋敷を舞台に描かれる、少女イリザベスの物語。システム、音楽、デザイン、イラスト、キャラクター、謎と細部に至るまで非常に丁寧に作り込まれ、その全てが怪しくも美しい童話的な世界観とマッチしており、完成度の高さを感じる。探索の過程で徐々に明かされていくストーリーの演出も秀逸な良作。


【ほぼほぼフリーゲームマガジン賞】
『ADELE-アデル-』天城シンさん作

魅力的なキャラクターとポップでダークな世界観がほぼほぼフリーゲームマガジンの読者向けだと感じました。そしてプレイしてみて、アデルとネロの関係性やジャックの過去などそれぞれのバックボーンをさらにもっと深く知りたくなりました。探索アドベンチャーとしては難易度も程よく、すごく楽しんでプレイできました。キャラクターやイベントを追加してさらに世界観が広がりそうで楽しみです。


【三国志ツクール賞】
『真・珈琲三國志』檜皮さん作

シブサワ・コウ 選評
さまざまな飲み物にスポットを当てて三国志のゲームに仕上げるというユニークな設定に加え、ゲームとしての面白さが随所に盛り込まれており、プレイしていてとても楽しめる作品でした。
身近な飲み物の世界を背景に「ハニーラテ」や「ロシアンティー」など70人以上の個性豊かな飲み物武将たちが用意されており、ドリンクメニューはこれ程いろいろな種類があったのかと驚きました。
また、『三国志ツクール』のエディット機能がふんだんに活かされており、戦利品や国パラメータなど細部までの作り込みに、制作者のこだわりを感じられる名作です。


【三国志ツクール ファミ通賞】
『同人誌即売会は戦である。』みなもさん作

コミックマーケットという題材を、うまくゲームに落とし込んでいます。東京ビッグサイトの配置を再現するなど愛も感じられ、大変おもしろいと感じました。見る人が見ればわかる、際どいパロディーも魅力です。


【窓の杜賞】
『ANGEL WHISPER』株式会社Child-Dreamさん作

1999年にリリースされたアドベンチャーゲームのリメイク作品。ネット上に実在するWebサイトを頼りに謎を解く"リアルミッション型"は今プレイしても楽しいものですが、それ以外は昔ながらの移動・会話によるフラグ立てが中心と、システム面ではやや古さもあります。とはいえ描かれるストーリーは時代を越えて伝わる魅力があり、一部にはSNS・クラウド時代の今だからこそリアルに感じられる設定も。すでに長年の評価を得ている作品ですが、普遍的な名作として、この機会に改めて表彰させていただきます。

『ヴァルキリー・ハラング』yakoさん作

高難易度を謳う、パズル的な戦闘が魅力のRPG。普通にプレイすればプレイ時間が1時間は超えるにも関わらずセーブ不可、ボス戦で負ければ一発ゲームオーバーなど挑戦的な作りが特徴です。難易度は高いですが決して理不尽ではなく、キャラクターの特性とゲーム仕様を把握し、リトライしつつ打開していく達成感は格別。万人にお勧めする作品ではありませんが、歯応えのあるバトルを求めるRPGプレイヤーはぜひプレイしてみてください。もちろん窓の杜審査担当者はクリア済みです。挑戦者求む。

『くびきの檻』シロノギラボさん作

倉庫番をベースにしたシンプルで明解なルールに、難易度・ボリュームともに絶妙なステージデザイン、特徴的なグラフィックや音楽と、ゲームとして全体的なまとまりの良さ、完成度の高さを評価させていただきました。序盤のステージを体験しながらルールを把握していき、さらにステージにあるさまざまな仕掛けも実際に触れてみることで内容を把握していくなど、「触ってみると色んなことが起きるのが楽しい」というゲームのプリミティブな気持ちよさを感じられるアクションパズルの良作です。

『ひびかけ色のキセキ』econaさん作

ATBをベースに敵の攻撃をガードする要素を加えたリアルタイム性の高い戦闘に、カスタマイズ性の高いスキルセッティングと、独自に作り込まれたシステムが光るRPG。RPGツクール製でありながらワイド画面を実現し綺麗にまとめられたUI、ゲームパッド割り当てを含む豊富なコンフィグ要素など、コンシューマー機を意識したようなユーザビリティの良さも高く評価させていただきました。可愛らしい少女達による、賑やかで、ときにシビアな物語も大きな魅力の作品です。

『結晶石と錬金銃』早川さん作

マウス操作によるガンシューティングという直感的な操作感をベースに、バラエティに富んだ武装、プレイを進めることで解放されていくエピソードなど、さまざまな要素を盛り込んで作り込まれた作品。武装ごとに異なるSEや反動による照準のブレの表現など、ガンシューティングとしての気持ち良い手触りへのこだわりを感じる演出面や、フィールドから戦闘突入でシームレスに変化するオリジナルのBGM、個性的なキャラクター達が織りなすストーリーなど、ゲームとしての総合的な完成度を評価させていただきました。

『木精リトの魔王討伐記+』神鏡学斗さん作

プレイ時間約30時間とボリュームのある作品ですが、個性的なキャラクター達によるコミカルな掛け合いと、そうして築かれていった絆の力で困難に立ち向かっていく熱い展開の両輪で、プレイヤーをぐいぐい物語に引き込んでいく力を持っています。リメイク版である"+"では多人数戦闘が可能になったりと、オリジナル版のシステム面でやや物足りなかった点も解消され、SRPGとしてのゲームプレイとストーリー、どちらの面でもオススメできる作品になりました。


【博麗神社例大祭賞】
『大きすぎた戦闘機 GIGA SHOOTER』setsugenさん作

自機に攻撃判定のあるシューテイングは過去にあった。
がこのゲームは攻撃を当てた(食らわせた)分をそっくりそのまま自機が削られる。
という要素に自機をアホほど(褒め言葉)大きくすることが合わさって楽しさが発揮されていると思います。
自機が全部無くなったらゲームオーバーというのもわかりやすくて良いです。
ゲームを進めると自機の壊し方に注意しないとクリアできない面もあり
パズル要素も併せ持つ幅広さがあります。
道中のBGMもかっこいいです!!


【Cygames賞】
該当作品なし

【スニーカー文庫賞】
該当作品なし

【Xbox賞】
該当作品なし


敢闘賞

【放置ゲー賞】
『とつげきダンジョン!2』Najicoreさん作

操作をほとんどせずに遊べる放置型自動戦闘RPGです。スマホに最適化されたUIはストレスを感じさせず丁寧な印象を受けます。放置ゲーとしてプレイヤーが直接操作する箇所は少ないものの、豊富なアイテムによる強化をはじめ、やることは非常に多いです。敵のグラフィックも精緻かつ豊富であり、眺めているだけでも楽しい仕上がりとなっています。

【コンストラクションツール賞】
『ブロックブラザーズ』Daigoさん作

スマホで遊べるコンストラクションツールです。ビルド機能はよくできており、チュートリアルは丁寧。ストーリーやランキング、非常に機能が充実しており、システム面は完璧です。特にランダムでゲームをすぐに遊べるクイックプレイボタンに感心しました。スマホ開発力は今回の全作品のなかでも1位か2位だといえます。ただ、敢闘賞の「面つくり」と同様の問題を持っています。作者さんの能力の高さ故に、よくあるコンストラクションから一歩出た、本作品ならではの売りが欲しいと贅沢にも思ってしまいます。すでにコミュニティができていますが、これからも改善でさらに伸びる作品だと思いました。

【オリジナルホラー賞】
『Doors ver.2』 natuumiさん作

お化けで人間を驚かせて撃退するタワーディフェンスゲームです。チュートリアルの作りの粗さや、UIがテキストに被ったりといった、ユーザビリティ周りの整備がやや甘いのが残念ですが、独自の臨場感を強く持った「驚かす側ホラーゲーム」として狙いの分かりやすい良作となっています。

【ローグライク賞】
『1Rogue』 2dgames.jpさん作

ローグライク系としてはわかりやすい仕上がりの良作です。戦略性も高く、他人と競うことでやり込みの幅も広くなっています。ローグライクに慣れていない人だと厳しいですが、慣れていればクリア自体は難しくはありません。しかしやり込むとなると果てが無い。ハマる人はハマってしまうゲームになっています。

【アニメーション美術賞】
『コロッコトロッコ』 イタチラボさん作

スマホを傾けてトロッコを滑らせてゆくゲームです。全体を通した世界観の作り込みが統一されており、特に傾けたときのアニメーションがとても丁寧で心地良く感じました。ゲームデザインとしては既存のものに近いのですが、表現のオリジナリティで全く違う手触りのゲームにできるのだと感じます。プレイすると嬉しくなってくる素晴らしい表現です。ゲームとしては「フック」、やりたくなる動機ややり続けたくなる動機が少し弱いように思います。ゲーム制作能力は高い方なので、プレイヤーの心に深く刺さる要素をぜひ探していただければと思います。

【全方位STG賞】
『ありふれたホシの終末期CriticalPhase』 Crazy I Screamさん作

全方位シューティングということもあり、やや難易度は高いものの、作り込みがしっかりしており、面クリア型の作品としての完成度が高くなっています。純粋にプレイしている楽しみが一面で完結しているため、ついつい遊び続けてしまいます。テキストはプレイヤーによって相性が出る可能性があるものの、スキップできるなどの設計も親切。

【メジェド様賞】
『Medjed』MINAKI2424さん作

2014年ごろより話題になっているメジェド様が主人公のアクションゲームです。エジプト神話の神々や盗掘者を相手に闘うゲームですが、ボス以外の雑魚敵はすべて無視して進むことが可能です。ただし無視すると能力が上がらないのでボスが倒せないという仕様になっています。
作りはザックリしているものの、RPGツクール製のアクションゲームとしてはよくできています。

【マリモ賞】
『スーパーマリモもぐり』 モアイソフトさん作

マリモをただひたすらに深くへと沈めていくというシンプルなゲーム性でありながら、徐々に大きくなるマリモや障害物の程よい煩わしさは、さながら往年のレースゲームを髣髴させます。 ジャイロ操作による感覚的なプレイも可能となっており、深く潜るほど慎重な操作を求められる様はプレイヤー側のビジュアル面でも面白さが覗えます。 マリモが深く潜るほど、プレイヤー自身も本作の魅力に深く潜り込んでいくことになるでしょう。

【SNSシェア機能賞】
『空飛ぶマネキン』 モアイソフトさん作

マネキンを爆弾で吹っ飛ばし、出来るだけ高く打ち上げるゲームです。モチーフはマネキンと一瞬簡易なゲームに見えるものの、操作性からSNSへのシェアへの方法など、最近のアイデアを盛り込みよく作り込まれています。音声とプレイヤーの動画を録画して、一緒に投稿できる仕組みは今後のゲームにもどんどん搭載していってほしい機能です。

【新感覚パズル賞】
『NoSpinOnPins』NULLさん作

下からどんどんブロックが追加されていく仕様により、自由にブロックを形作れるパズルゲームです。アイデアを上手くゲームの設計に落とし込むことに成功しています。プレイヤーは一度感覚を掴むと、頭で理解できないままでも、どんどん操作できてしまうという不思議な感覚を体験できます。初めて触れる人に対して、チュートリアルがもう少し親切だと離脱を防げるかもしれないと思いましたが、設計の妙を感じられる良作です。

【マシンデザイン賞】
『BREAK ARTS : cyber battle racing』 MercuryStudioさん作

マシンがカスタマイズできる、バトルレーシングゲームです。マシンのグラフィックが非常にクールです。スマホでの操作も非常に練りこまれており自然なプレイ感覚があります。チュートリアルも丁寧なため、コアでないファンも楽しめるようになっています。

【連鎖破壊賞】
『IRON SCRAPS』 清水秀二さん作

あふれんばかりに襲いかかる敵キャラクターを連鎖で破壊するパズルゲームです。連鎖で一気に敵を一掃するのが楽しく、慣れるほど連鎖力が上がっていきます。パズルモードも適度に考えさせます。パズルゲームはテトリスのようにゲーム表現が抽象的になりがちなのですが、設定と連鎖がかみ合っており、とても分かりやすい点が素晴らしく感じました。連鎖が快楽の中心なので、SEや画面演出で連鎖をもっと派手にしてプレイヤーを「褒める」仕組みがあると良いように思います。さらに各ステージは時間切れで終わってしまうので、プレイヤーが能動的に達成できる形で終われたほうがより熱中できるはずです。

【美麗背景賞】
『Phototaxis』 takasumiuさん作

暗がりに居続けると、恐怖によってゲームオーバーになるというユニークな設計のパズルアクションゲームです。操作性がやや固いものの、暗順応によって緩やかに浮かび上がってくる風景や光によって示される道筋など、ビジュアルの美しさとゲームの設計がマッチしており、没入感の高い作品に仕上がっています。

【ボカロファンタジー賞】
『AliasAche:エイリアスエイク』 terunonさん作

ツクールMV製のブラウザPRGです。立絵・音楽ともに瑞々しさがあります。2つの世界を行き来する操作感も軽快です。細かくSNSへのシェアへの気配りもあり、新しい世代の作品といった印象を受けました。随所にまだ動作が不安定な個所があるものの、今後のクリエイターの作品づくりに期待が膨らみました。

【ストーリー賞】
『四人の王国』 yakoさん作

ほぼ一本道のADVゲームです。一本道にもかかわらず、プレイヤーとの応答が上手くできており、強制されている感がありません。自然とストーリーに入っていけるテキストと展開の強さに魅力を感じました。

【twitterアイデア賞】
『面つくり For Twitter』米屋さん作

コンストラクションツールです。アスキーアートのようにステージを描くとそのままゲームになる設計がとてもシンプルで、tweetで共有できてスマートフォンでも遊べる点が非常に良いと思います。解りにくくなりがちなコンストラクションを非常に上手く落とし込んでいて、センスを感じました。マリオマーカーで優れているのは、実はマリオの設計ではなく「良いゲームができる仕組み」や「ステージを遊ばせる仕組み」「参加者の緩いコミュニケーション」といった点です。こうした面をより充実するとより良いゲームになるでしょう。

【ブラッシュアップ賞】
『LumineCubes』 ガンズターンアプリ研究所さん作

自作ゲームフェス2016に応募された「ぱずもく!」の投稿動画で、ユーザーよりだめだしをもらうことでブラッシュアップした作品とのこと。ブラッシュアップ方法とその変化に驚かされました。また、シンプルなパズルながら、奥へ進んでいくグラフィックはとても楽しいです。弾の追加がもっと簡易にできたほうが楽しめたのではないかと思いました。

【キャラグラ賞】
『FunkyStoryMode』 KNIT豆さん作

探索型ADVです。童話や民話をモチーフにしたキャラクターが、非常に表情豊かで魅力的です。キャラクター重視のADVは得てして文字が多くなりがちですが、当作品ではグラフィックを多用し視覚的に楽しめる仕上がりとなっています。プレイアブルは一本道なので誰がプレイしても変わらないようになっており、プレイヤーを選ぶかもしれませんが、好きな人には深く楽しめる作品になっています。

【おっさん賞】
『おっさんと川』 アンディーメンテさん作

飛び降りたおっさんを助けるゲームです。おっさんのが求めるアイテムをドラッグで渡していきます。アイテムはすぐに使えず待機時間があります。これによりゲームらしい忙しさを楽しめます。作者はこれまで「フリーゲーム」らしい独自性に溢れる作品を得意としてきた第一人者、本作はスタンダードな構成。過去作で培ったゲームバランスや、少しシュールで優しい世界観が顕在です。作者の新たなステージに期待します。

【育成STG賞】
『ウィズ メルクリウス -perficio-』 マサムネゲエムスさん作

育成とシューティングを上手く融和させた本作。豊富な実績などやり込み要素も充実していることに加え、こまめなアップデートにより繊細なバランス調整がなされており、いつまでも飽きることなく遊び続けることができます。 プレイしているうちに、愛嬌たっぷりのメルクリウスから目が離せなくなっていくはず。

【殿髷賞】
『TONOMAGEDDON-トノマゲドン-』 ウマモサク&koneheadさん作

「殿様大気圏再突入シミュレーション」と説明にある通り、バカゲーにしてカスタマイズやりこみゲーです。アイデアとして非常に面白いのですが、試行錯誤のとっかかりがもう少し欲しいと思いました。ぱっと見で惹かれるゲームでありつつ、いざクリアを目指すと存外に求道的です。意図的にムズゲーにしているのでしょうか......?!

【暁女王賞】
『暁女王』 暁の人さん作

非常に丁寧にブラッシュアップされ続けている奥深いカードバトルゲームです。パッと見とっつきにくく難解ですが、理解できると楽しくプレイすることができます。ターン制の中でいつまで待てばいいのか、どのボタンを選択すればいいのかなどのユーザービリティの向上をするとより多くの人が楽しめる可能性があると思いました。作者のこだわりの深さが感じられる良作です。

【和風RPG賞】
『うすずみがみ』 めーさん作

和風RPGです。グラフィック自作のサイドビュー、武器の持ち替えや詠唱、スキルの派生などもシステムも作り込まれています。エンカウント頻度も調整可能。全体的に非常にテンポがよく、選択肢等にオリジナリティがあり、サクサク進められ作者のセンスを感じさせられました。

【ドットキャラクター賞】
『カオスドット防衛軍』 飛竜さん作

クリックするごとに新しい味方キャラクターが出てくるクリックゲームです。ひたすらクリックしないことには次に展開していかないため、「ながら」でないと続けられないところが苦しいですが、どんどん賑やかになっていくキャラクターは愛らしく独特の温かみがあります。ドット絵のゲームの続編に今後の期待が持てました。

【コミュニケーションホラー賞】
『赤姫協奏曲』 ナイデン内田さん作

チュートリアルが非常に丁寧で、世界観についても説得力のある説明がなされています。プレイヤーに没入させるための創意工夫が随所に見受けられ、ホラーゲームですが親切さを感じられる作品です。プレイアブルにも個性が出やすい仕上がりになっており、脅かし要素もうまくまとまっており実況にもとても向いています。

【SFホラー賞】
『竹取輪唱曲』 ナイデン内田さん作

竹取物語をアレンジした探索型ADVです。ストーリーの運びがうまく、RPGの表現をとてもよく使いこなせています。実況されることを想定した応答ベースの投げかけも意欲的です。会話や脅かし要素、SFを取り込んだ世界観なども上手くいっています。スタート時のマップがやや広く冗長なため、マップ自体の工夫をされると一層よくなるかと思いました。

【没入度賞】
『リンドウ-狂乱の華-』C3さん作

随所の細かいアニメーションや、鏡に映る表現、掲示物の作り込みなど、没入感を盛り上げる演出は過多なぐらいしっかり作り込まれています。主人公が明るい性格かつ立ち絵が多く表情も豊かなので、シナリオは重めであるもののスッと受け入れられる印象がありました。 上記事由から、ユーザー没入感や見え方というところへの強いこだわりと、それを実現させるための手間暇を惜しまない丁寧な仕上がりを感じられ、プレイアブルも楽しめました。

【ユニークRPG賞】
『WHITE PURGE』 光路さん作

最初にギャルゲーモードとRPGモードを選択できるという異色のRPG作品です。女だけがMP的な要素を持っている世界観(男は女から貰って使う)であるため、女の子と仲良くなるほど強くなれるというシンプルながら興味をそそられる内容となっています。戦闘も列移動の概念やスキルの効果変更などもあり作り込みの丁寧さを感じられました。

【サクサクテンポ賞】
『王様の憂鬱』 束(たば)さん作

展開もサイドビュー戦闘もテンポのよい短編RPGです。自作グラフィックもドット絵と立絵のなめらかさのギャップも気持ちよく、好感度の高い仕上がりになっています。進める上での動機付けになるイベントが増えるとより持ち味のリズムの良さが生きるのではないかと思いました。

【協力プレイ賞】
『Alone in the Knights』 θ(シータ)さん作

モンスター討伐物アクションゲームです。初見では操作がやや難しいですが最大4人対戦が可能で、協力プレイでは盛り上がるかもしれません。コンボが決まる時の爽快感がとても気持ち良くプレイできました。

【骨太賞】
『妖精と貴族』 レゴさん作

主人公を守るようにキャラクターを配置する、リアルタイムストラテジーゲームです。味方キャラクターのオートでもゲームは進行するのですが、主人公を中心とした部隊で殴り込みをかけないといけないのがジレンマとしてよくできています。特有の世界観や骨太のデザインがごろっとむき出しであり、万人向けというわけではありませんが、好きな人にはたまらないタイプのゲームです。前作と比較すると今作のほうが要素が増えて少々散らかっているように思います。面白さのコアを明確にして、言語がわからなくても熱中できるようなそぎ落としに期待します。

【やりごたえ賞】
『ダブルプリンセス』 PlainSoftさん作

錬金系のやりこみ要素が多く、やりごたえのあるRPGです。キャラクターの立ち絵も可愛らしく表情豊かで魅力的です。また演出も非常に凝っており導入部分の完成度には目を見張るものがあります。進行ガイド表示など、ユーザー目線に立った仕様にも仕上がりの丁寧さを感じられます。

【エチュード賞】
『寸劇ゲーム』 大坪秦さん、森裕也さん、米澤舞花さん、 三澤健人さん、山口卓真さん作

生放送での実況栄えするような、演劇のエチュード作成ができるカードゲームです。その名の通り表現力が試されるゲームでありながら誰でも気軽に楽しめるようになっており、演劇や声優を目指しているコミュニティなどとマッチしたり、ワークショップ系のイベントなどで光ることうけあいな作品となっています。

【タップ賞】
『スマホで鍛冶屋 タップスミス』 和茶さん作

自分で叩いて作った剣でダンジョンを探索したり、剣の出荷などを行ったりすることができるRPGです。アイデアの肝になる「剣を叩いて作る」ことが、剣を視覚として残すことで、愛着として感じられる設計になっています。

【謎解きスマホゲー賞】
『脱出ゲーム ヒメメメ』 奈良の人さん作

ひたすら謎を解きながら進む脱出ADVです。立ちはだかる謎の難しさ、謎が解けた時のスッキリ感もさることながら、スマホでのプレイを意識した設計という点でもよく吟味されており、携帯端末でもストレスなく気軽に楽しむことができました。

【ミステリアスホラー賞】
『after』 誰得・らくださん作

死後の世界を彷徨うという設定もさることながら、雑然としているようで洗練された独特の世界観を持つホラー作品です。 安直な恐怖体験ではなく、不気味な雰囲気と居心地の悪さによって本能的な恐怖を呼び起こされる感覚が、丁寧に作り込まれた世界からじわじわとプレイヤーの心を侵蝕してきます。 ツクール作品にしては珍しく等身の高いキャラクターも没入感を増す一助となっており、理不尽な世界観をもプレイヤーに納得させるデザイン面での取捨選択は見事。

【リアルホラー賞】
『親友』 空腹島さん作

音と演出を使ったお化け屋敷系ゲームです。視界が極端に暗く狭いため、必然的に画面に集中したところを狙い撃ちで襲ってくるあたり、驚かせ方についてはよく理解していると感じられました。心臓が弱い人は本当にプレイを控えたほうがいい怖さです。

【芸術ドット賞】
『美術空間』 ふーみんさん作

作家性の強いオリジナルのドット絵が印象的なRPGです。世界観としてファンタジーがベースになっていますが、タイトルの通り芸術作品のような趣があります。ですが、プレイしてる感覚は難解すぎず、正統派のRPGの面白さがありました。

【ジャパニーズホラー賞】
『夢幻影・創』 影〜ombre〜さん作

プレイヤーの操作という極めてゲーム的な要素と、それによるリアクション的な演出の使い方が上手い作品です。プレイヤーの行動を巧みにコントロールして恐怖に繋げてくるあたり、ジャパニーズホラーが持つ長所が存分に活かされているように感じられます。

【ニート賞】
『好きで働くのがキライな訳じゃない』 マヤの小洒落た雑貨屋さんさん作

「働く」ことがファンタジーの世界観と合わさったユニークな経営シミュレーションゲームです。1年間ニートだった主人公が、武器屋の父の武器を売りに隣町へ店を構えることになります。ファンタジーの世界観の中に会計用語と勤労意欲などの堅い言葉が組み合わさり、ミスマッチが楽しい作品でした。

【ノベルゲーム愛賞】
『あなたに伝わりますように』 Tears Labさん作

ゲームを作ること、プレイ(実況)することをテーマにした掌編ノベルです。サンプルスクリプトを兼ねており、ゲーム全体から作者のノベルゲームの楽しさを伝えようとする姿勢が見て取れる良作となっています。

【演出賞】
『目覚めると、暗闇の中で。』 リアス式海岸さん作

横スクロール型ADVです。ゲーム全体の静かで暗い雰囲気は恐怖よりも、むしろ孤独感を強く覚えさせるようにできています。丁寧なドット処理や細やかな動作が、主人公の少女の存在を印象づけることに成功しています。演出の際立った作品です。

【キャラゲー賞】
『不死と探偵』 水松茶 茶々留さん作

登場人物のキャラクターの強さとテキストのテンポの良さが、読み物として楽しめる作品です。肩の力が抜けた表現でありながらキャラクターが強く印象に残ります。実況向けの作品を多く輩出してきている作家さんですが、二次創作などにも強いキャラクターや関係性作りが上手いように感じられました。

【操作性ACT賞】
『Six F and Six 0』 うどんぱさん作

プレイしてみると、作者の操作性に対するセンスを感じることができる作品です。パラメータなど煩わしいUIを廃し、演出で見せることで世界観が持つ静謐な印象を損なうことなくゲームとして成立させています。必然性から生み出されるゲームデザインの数々からクリエイターとしての拘りを感じることができました。

【不朽の名作賞】
『AVARISⅡ~女帝の帰還~』 StudioGIWさん作

最大36000人が同時戦闘する本格的SLG。操作性・グラフィック・UI等コンシューマーゲームに遜色ない完成度の高さを誇ります。プレイの導入も取っつきやすく、同人ゲームを購入したことの無い人にこそ触れてほしい名作のひとつです。

【ししゃも賞】
『スタイリッシュ怪盗ゼータ』 O松 さん作

自作ゲームフェス常連の作家さんのアクションゲームです。キャラクターの強さは安定感がありますが、今回は「ししゃも」をステージ中に集めると、ステージクリア後に課金ショップで「効果音すべて爆発音」「100段ジャンプ」など謎のオプションを楽しむことができます。主人公の動きはやや固いですが、オプションで娘に交代するとサクサク進められるなどの操作感のギャップもプレイしていて楽しめました。

※2016/3/31追記
ビーズログ文庫アリス賞「1bitHeart」の記載が不足していたため
追記させていただきました。御関係者の皆様にお詫び申し上げます。

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