ニコニコ自作ゲームフェス5の受賞作品が決定しました! 大賞・協賛賞・敢闘賞を一挙掲載します。すべて無料で今すぐ遊べますので、ぜひ動画をチェックしてみてください!
ニコニコ自作ゲームフェスは、「ゲームを作るひと」「遊ぶひと」「二次創作をするひと」をつなぎ、個人で作ったゲームがもっと多くのひとにプレイされるようになることを目指すお祭りです。
ニコニコ自作ゲームフェス5には、過去最高の453作品を投稿いただきました。参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
※8/15~16日にニコニコ自作ゲームフェス5+ホラーゲームフェスの受賞作品+ニコニコゲームマガジン70作品のぶっ通しゲーム実況生放送を行いました。ぜひ
タイムシフトでご覧ください。
以下の5作品が大賞作品の最終候補に選ばれた作品になります。
大賞・選考委員特別賞・ニコニコゲームマガジン編集部賞には選考委員の方々の講評が寄せられています。
選考委員:
・遠藤 雅伸(東京工芸大学芸術学部ゲーム学科教授)
・坂口博信(Mistwalker Corporation代表)
・浜村弘一(KADOKAWA・DWANGO取締役 ゲームメディア担当)
『マヂヤミ彼女』 ミオヤマザキ作
遠藤講評
オーソドックスな謎解きにすぎないが、バーチャルなスマホで情報を収集する部分が秀逸。坂口講評
「人の携帯を覗く」のはタブーであり、それが故にもっともドキドキする瞬間です。手にしてすこしプレイしただけで、なんともいえない後ろめたさと、もっと覗きたいという衝動にかられます。プレイヤーを没入させるとてもいい源アイデアを感じました。浜村講評
前半のスマホUIっぽいところで話を進めるところは、めちゃくちゃおもしろかった。イケナイことをしているドキドキ感で、かなりのめり込めた。ここはすごく良いんだけどなー。後半、いきなり普通の脱出ゲームになるのは、なぜなんだろう? 前半のテンションで最後まで進んでくれたら、ものすごいテンションの高いゲームになったと思うんだけど。じつに惜しい。ものすごく惜しい。
『マヂヤミ彼女』 ミオヤマザキ作
『虚白ノ夢』 カナヲさん作
遠藤講評
情報の提供が不親切だが、独特の世界観は一定の層に強くアピールしそうで趣きがある。坂口講評
鏡の世界で自殺をすることで自分の記憶を取り戻すという設定に興味を引かれました。背景の描き込みや演出が細かく、また音楽や効果音、テキストフォントにまで作者のこだわりが感じられ好印象でした。浜村講評
設定の特異性、物語の進めかたにオリジナリティーを感じる。自殺をストーリー展開へのギミックにするというのは、個人的には好きにはなれないが、確かに新しさは感じる。ホラーとしてのツボを抑えた演出も評価できるポイント。とはいえ、マップ構成が不必要に難解だったりするところは疑問。フィールドとしての世界観は、もう少し手を入れられたのでは。
『インフレクエスト2』 まっくすさん作
遠藤講評
冗長な文章に魅力はないが、主人公が入れ替わって行く設定は物語が強引だが面白い。坂口講評
インフレな数字は、もしこんなダメージやHPがあったらとRPGをプレイしている時に想像するものが現実になった感覚で、ちょっと「やられた」っていう感覚がありました。より自分のキャラが成長した感触を実感しやすいという意味で、とても面白い試みだと思います。また、マス目部分を移動しながら攻撃するリアルタイムな戦闘のシステムは、実況者のうまさや戦略が、見ている人に伝わりやすいという意味でもよくできていると思います。浜村講評
セリフがユーモラス。世界観のおもしろさで、得をしていると思う。バトルシステムは、オーソドックスだけど斬新。単調になりがちなレベル上げに緊迫感が加味され、気を抜けない楽しさがある。キャラ変換でストーリーを変化させるという設定も悪くない。バランス調整に若干の甘さはあるものの、遊びこませるだけの魅力はある。
『インフレクエスト2』 まっくすさん作
『Hacker'sBeat』 双月さん作
遠藤講評
レベルデザインはグズグズだが、キーボードをポインティングデバイスと見立てた 試みが素晴らしい。坂口講評
PCのキーボードでないと実現できない入力インターフェースをもつ音ゲー。爽快感を感じました。パフォーマーとしてプレイする人、キーボード、ゲーム画面を一緒に見せることで、実況が盛り上がるのが目に浮かびました。浜村講評
ハッカー気分でキーボードで叩くという設定。ゲーム独自の無機質な世界観。この2つの要素は、とてもよくマッチしている。グラフィックのセンスも悪くない。ただ、音ゲーの根幹とも言える部分、音とあわせてキータッチしたときに大きな快感があるかといわれると、ちょっと疑問。ひとつには、曲とキータッチするタイミングの、アクションゲームとしてのバランス調整の問題。成功したときにも、なんだかいまひとつ突き抜けた快感が感じられなかった。リターンキーがバチッと決まったとき、もっとスッキリしても良いような気がするんだけど。調整次第でノビシロがあるとは思う。
『デスクトップアクション』 SUMAさん作
遠藤講評
UIが全くなっていないが、デスクトップアクセサリを操作するのは親近感が持てて楽しい。
坂口講評
これは、ニコ生での実況とセットで遊んでもらうためのゲームだと感じました。コメントがステージの障害物になるという発想はとてもいいと思います。実況される方が新しいルールを作り出せるという意味で、想像力をかきたてるよいツールになっていると思います。
浜村講評
モニターの前でなにげなく触って遊んだり、生放送のネタにしたり。いじりがいのコンテンツになっている。このあとルールをしっかりつけて、ひと味の工夫を追加してやれば、ゲームにもなることができるくらいかな。ゲームというより、遊びを作るコンストラクションツールだね。これはこれでアリだと思う。
【ツクール賞】
『インフレクエスト2』 まっくすさん作
何と言っても、実況者である作者が全ての素材を視聴者から募集して制作をしたところが非常にニコニコ的。 制作過程も作品の一部であり、ファンを巻き込んで制作するスタイルは、あるようでなかった!? ゲーム的には、レベル・ステータス・お金といった、ありとあらゆるものが物凄い勢いでインフレしていくのは、ある意味快感! 攻撃がアクション的であり、スリリングな戦闘が楽しめるところや、敵が一定確率で仕掛けてくる特殊攻撃、そして主人公の変身システムで種類に応じたスキルが発動できたり、ゲームとしての深みもある。 うざキモい敵キャラや主人公のセリフも突っ込みどころ満載でエンターテイメントしてると思います。
【窓の杜賞】
『グレイメルカ』 萩本創八さん作
ターン制SRPGとして、ユニットそれぞれの専用スキルを組み合わせてさまざまな戦い方ができる面白さが備わっています。またシナリオ面では重厚な歴史物語を描きながらキャラクター個々人の姿にもフォーカスが当てられており、時代の流れに飲まれながらも懸命に生きる登場人物たちを描く大河ドラマのようなシナリオは、プレイを終えて心に残るものがありました。 上記に加え、難易度選択やターン毎のセーブなど、物語を楽しみたい人からSRPGとしての手強さを求める人まで幅広い層に配慮されたプレイアビリティも良好で、総合的に作り込まれた作品であることを高く評価させていただきました。
『虚白ノ夢』 カナヲさん作
探索ホラーADVにおいて恐怖演出はもちろん重要ですが、窓の杜としてはそれと同等以上に探索ADVとしてのプレイアビリティを重視します。その点において本作は、独特の雰囲気を持つ複数のフィールドがコンパクトなマップにまとまっており、小さな謎解きの連続でゲームが進行するためテンポよくプレイできる点を評価させていただきました。 ホラーとしてはほっと一息ついた隙を狙ってくるのが巧妙で、さらに本能的な恐怖だけでなく"人の業の恐ろしさ"を感じさせる展開も。画面デザインによる雰囲気作りにも気が配られており、重苦しくも切ない物語と、それに没入することを阻害しない遊びやすさを両立した完成度の高い作品と言えるでしょう。
『CyberRebeat -The Fifth Domain of Warfare-』 ENNACHさん作
ハッキングが題材のノベルゲームですがその描写は荒唐無稽なものではなく、一方で物語が進むと強大な陰謀の姿も見えてくるなど、リアリティとエンターテイメントのバランスが良い作品。視点人物や時間軸が移り変わり飽きさせず、癖のある登場人物達による群像劇としての一面、そして日陰者のハッカーがダークヒーロー的に立ち上がったり、決戦を前に仲間達が集うなど熱い展開も見所となっています。 セキュリティ技術に興味があればハッキング描写の内容を読み解く楽しみがあるのも、ソフトウェア系情報サイトである窓の杜として本作を推す理由のひとつです。
『怪盗レオン』 パルソニックさん作
カメレオンのように壁に貼り付いて同化するステルスアクションや、キャラクターの切り替えによりステージをクリアしていく作品。アドベンチャーパートにも比重が置かれており、個性的なキャラクター達による軽妙な会話の掛け合いや、1枚絵も駆使した演出が光ります。独特のセンスでまとめ上げた世界観が大きな魅力となっている作品です。 ただし、終盤はかなりシビアなタイミングでの操作が求められます。アクションに自信がない方は覚悟して挑んでください。
『KIRISAME BLADE 2』 ねこびっくりさん作
2本のブレードで大量の敵をなぎ倒し、数百単位のコンボを稼いでいく爽快感あふれる作品。本作はニコニコ自作ゲームフェス3に投稿された「KIRISAME BLADE」の後継作ですが、基本的なシステムは引き継ぎつつ、従来のスコアアタックに加えステージを攻略していくモードや、テーマ性のある短いステージをこなすことでテクニックの習得にもなるミッションモードが追加されるなど、ボリュームと完成度が高まっています。 アイデアも重要ですが、それをプレイヤーに届けるための作り込みも窓の杜では重視しています。グラフィックや操作感も含め、前作以上に2Dゲームとしてしっかり作り込まれた作品である点を評価させていただきました。
【PLAYISM賞】
『Hacker'sBeat』 双月さん作
キーボードを使ったリズムゲームは過去にもあったかと思いますが、大体の場所のキーを叩けばOKという大胆かつアバウトなルールで、とても気持ちよくプレイできます。 また、「ハッカー」というコンセプトでこの作品をまとめあげたことで、きっとどの国の人であってもすぐにルールと世界観、そしてこのゲームの楽しみ方を理解することができるのが、何より素晴らしいアイデアだと思いました。
【ZUN賞】
『Dual Prism』 bunaguchiさん作
絶望的な攻撃も繰り返し学習すれば、自分の腕だけで安定してクリア出来る様になっていて挑戦意欲がかき立てられました(まー相当難しかったです)。このゲームの特徴は独特な操作だと思うのですが、道中の殆どがレバー操作だけで進めると判るとシューティングを遊んでいる感じになるところも好感触でした。一見コミカルな主人公の動きも、操作に慣れてくると格好良く見えてくるから不思議です(笑) 自作ゲームフェスの趣旨とは外れるので評価には入れてませんが、二昔前のアーケードゲームっぽい作りも好みです。
【プロ生ちゃん賞】
『次の俺はきっと頑張る』 Laboさん作
「不謹慎」アクションゲームと謳っていますが、本来の時事的な不謹慎ゲームではなく、自機キャラが死亡しても画面内に残り、踏み台などのアクション要素として使えるアイデア作品です。 クリアの目標スコアや評価がある点、アクションが苦手でも「死亡」を積み重ねればクリアできる点なども良いです。
【プロ生ちゃん特別賞】
『流体 de 月面着陸』 toropippiさん作
プロ生ちゃんのキャラクター性を活かし、ステージが進むとプロ生ちゃん自身が、ゲームプレイヤーに必要な「計器」画面などを作る点がとてもおもしろいです。 流体+月面着陸ゲームのアイデアや、ストーリーも楽しめる作品です。
【コミックジーン賞】
『虚白ノ夢』 カナヲさん作
流行の「探索ゲーム」というジャンルにおいて、「自分の記憶を探す」という工夫された題材選び、そして、題材とストーリーの関連付けが巧みな点を高く評価。 また、記憶を探索する中でキャラクター同士の関係性がみえていく演出も鮮やか。
【ノベルスフィア賞】
『雨雲』 サムさん作
様々な視点から、とある失踪事件を追っていくサスペンス。 序盤からプレイヤーを引き込む手法が見事。演出・画面構成は特に優れており、シナリオで多くを語らずとも、プレイヤーは直感的にストーリーを理解することができる。 また、後半は選択肢を用いてゲーム性を強めることで、プレイヤーを能動的に関わらせることに成功している。 一見華やかさには欠けるものの、中長編向きの内容をコンパクトにまとめており、プレイ後に高い満足感を得られる快作。
【PHPCOMIX賞】
『人であらずんば』 ブラック・ウルフさん作
本当に自分はヒトなのか――? ゲームをプレイし終えたとき、漠然とした不安に包まれるところまで込みで、このゲームの素晴らしさだと感じました。 見えているものが正しいかどうか、誰にもわからない...という難しいテーマを、ゲーム画面を極力シンプルにすることで表現している点も、高く評価させていただきました。
『雨宿バス停留所』 月の側面さん作
つらい過去を背負いながらも、手を取り合い懸命に前に進もうとする少女たちを描く本作はゲームの枠を超え、友達とは何かについて考えさせられる素晴らしいストーリーでした。 ゲームならではの音響描写も、透き通った世界観の完成度をさらに高めていたと思います。
『無感無痛[無痛少女]』 のりじろさん作
独特な世界観に一気に引き込まれました! 横スクロールゲームということもあって視界が限定されるのですが、その分少女と同じ視点でプレイヤーが世界を探検でき、次第に少女と感情をシンクロしていく...... という仕組みが素晴らしく、高く評価させていただきました。
『青い蜥蜴と夜の絵本』 cf_uさん作
前作『青蹄のユニコーン』でも愛らしいキャラクターたちに注目していたのですが、今作はそれに加え、"プレイヤー自身が絵本に言葉を書き込んでいく"という設定が魅力的でした。
【Xbox賞】
『Hacker'sBeat』 双月さん作
実際にプレイして評価しておりますが、こちらのゲームはやっていて面白く、正確な操作が不要のため純粋にリズムを楽しめることと、操作が非常に気持ちよく出来るとことが選考させていただいたポイントです。キーボードを叩きまくるところもマイクロソフト的には弊社っぽくてよいかと思っています。
【OPTPix SpriteStudio賞】
『HOMURAN』 しまげさん作
見た目のシンプルさとブロック破壊時にかいま見える狂気が堪りません。 やっぱりSpriteStudioもドット絵方面に機能拡張しないと、と改めて思った次第です。 ※今回のエントリ以前より、このタイトルのファンでした
【ゲームマーケット賞】
『ミツバチマッチ!』 たま々さん作
さまざまな点において質が高く、このまま商品化されてもまったく問題ないレベルということで、「ゲームマーケット賞」に選ばせていただきました。「ババ抜き」という誰もが知っている遊びをベースにしながら、「手札を数字順に並べる」というルールで、独特の「推理する楽しみ」を持たせている点が見事です。また特殊効果や運の要素のバランスも、そつなくまとまっています。
結果、「誰でもすぐ楽しめ」、「独自の面白さがあり」、「繰り返し遊びたくなる」ゲームになっています。
イラストやルール紹介動画から伝わる「遊んでもらおう」「楽しんでもらおう」という意識の高さも素晴らしく、文句なしの選考となりました。
【ゲームマーケット賞アイデア賞】
『Word Chess』 マサッカーさん作
言葉を使うゲームは数多いのですが、「コマに書かれた文字から始まる単語の、文字数だけ進めるチェス」という視点が非常に斬新なゲームです。処理が煩雑なところや、ルールが不明瞭な部分もあり、ゲームの完成度という意味ではまだまだ荒削りですが、「言葉のチェス」という斬新さ、「自分のコマに書かれた文字と、相手のコマに書かれた文字を上手く含んだ単語を見つけたときのカタルシス」を高く評価し、「アイデア賞」を贈らせていただきました。
【ねとらぼ賞】
『トマトマトマト 〜トマトトトマトトトマト〜』 茶々留さん作
これほどまでにトマトなゲームは、トマト史上かつてなかったのではないでしょうか。
ややトマトは選びますが、圧倒的トマト観と、その徹底されたトマトぶりに、不覚にもトマトしてしまいました。
まさかヒロインのヌードグラビア(トマト)があんなところで......。
まさしく「ここ10年で最高のトマト」と呼ぶにふさわしいトマトでした。
【博麗神社例大祭賞】
『トミーとミーとミート』 フォルテさん作
オキュラス対応の3Dのカジュアルゲームでチャレンジしており、馬鹿さ加減がGOOD。今回東方作品が無いので、例大祭として選ぶ作品は尖っていた方が良い。
(例大祭も毎度企画で新しいことにチャレンジしているので、こういう荒削りではありますがインパクトもあるのはとても好きです)
【インディゲームクリエイター賞】
『行列のできるオタマジャクシ』 J-trさん作
アイデアがすごく良かったです。UI、レベルの数、完成度の高いゲーム。是非タッチパネル対応して欲しいです。タッチパネル対応で遊ばせればもっと面白くなります。
『全壊村』 新gooさん作
懐かしい所や武器の種類など、すごく遊びのあるゲーム。ばかげたところも高く評価します。主人公キャラや背景がもうちょっときれいに描いてあれば、より良い感じのゲームになると思います。
【HSPTV!賞】
『デスクトップアクション』 SUMAさん作
タイトルはシンプルながら発想がすごいですね。最初はゲームじゃなくてデスクトップアクセサリーかな? と思ったりしましたが、ニコ動に専用のコース背景があったり、ニコ生のコメントで遊べたりという、想像もつかない異次元の楽しみ方ができるのを見て大変驚きました。
ツールの作成もできるHSPの機能を上手く活かしている点もいいですね。
【Unityスタークリエイター賞】
『256F』 フォルテさん作
塔を登っていくローグライクアクション。自動生成のステージが完成度高く、飽きずに何度も遊べる完成度。自動生成の音楽も、塔を登っていくと段々テンポが速くドラマチックな感じになっていくなど、プレイを盛り上げてくれる仕掛けとしてうまく機能している。音楽を乱す敵がいるのも面白く、なによりアクションがとても楽しくテンポ良く遊べるのがいい。エネルギーを消費してごり押しで登ってしまえる「飛行」も良いアイディア。一見シンプルなゲームに見えるもののの、ゲームでやりたいことと技術的な挑戦がうまく融合していて、気軽に何度も遊びたくなる作品に仕上がっている点を評価しました。
しかし、このゲームは敵に当たった時のダメージが大きく、戦闘のメリットが小さいのでどうしても敵を避けて登るゲームになりがちなのが残念。折角のパワーアップの仕掛けも武器のパワーアップに振る意義が薄くなってしまっているので、敵を倒すとエネルギーが得られる等、戦闘のリスクにあったメリットが欲しいところ。また、自動生成マップの弊害か、エネルギーが完全に切れると死ぬ前に詰んでしまうことがあるので、ギリギリでもプレイを繋げられるしかけが欲しいと思いました。死にそうなところをギリギリでやりくりすることができると、よりローグライクゲームらしいプレイが味わえるようになると思います。
また、音楽に関しても自動生成感を出すためのあからさまな要素がもう少し多くてもよいかなと思いました。例えばエネルギーの残量やパワーアップなどを反映して、より細かく状況にあった感じになると、もっとライブ感が演出されてよいのではないでしょうか。
【フリーゲーム夢現賞】
『虚白ノ夢』 カナヲさん作
「虚白ノ夢」は、キャラやマップチップなどしっかりと描き込まれたグラフィックが土台となって、単純な脅かしではなく巧みに意表をついたホラー演出によって、常に気が抜けない緊張感があり、それがプレイヤーを飽きさせない工夫になっていると思いました。
また、探索を続けるうちに明かされていく重く切ないシナリオと、失敗すれば即死してしまう謎解きが相まって、続きが気になり夢中でプレイしていました。全体的にバランスが良く完成度の高い作品だと思います。
【最優秀Cygames賞】
該当作品なし
【Cygames賞】
『剣と太陽のツインテール』 wagomuさん作
10分で遊べるRPGというキャッチコピーの通り、手軽に楽しめるRPG。
ダンジョン探索ゲームをカジュアルな形に落とし込み、プレイヤーがアイテムを集め強くなっていく過程がテンポよく楽しい、キャラクターアバターも数種類用意され、アニメーションも可愛くビジュアル面も良かった。ゲームに設定されている期間制限もどうやったら少ない行動で強くなれるかを追求できて良い。すこし合成の仕組みが分かりにくいのが惜しいところ。
『Phantastic Tryno World Episode 3』 柏崎ワロタロさん作
ソースを拝見させていただきました。かなりの部分をご自身で実装されていますね。ほとんどの作品がゲーム制作ツールを利用している中、この作品はツールを利用せずWebGLでゲームを作りきった点を技術面から評価しました。今後も素晴らしい作品を世に出してくれることを期待しています。
『数%マーケット』 KMCさん作
出落ちゲームかと思いきややっていくと次はどんなものがでてくるのだろうと楽しみになる構成、最後のオチまでコンセプトをぶらすことなくユーザーに驚きと楽しみを与えてくれます。ゲーム部分も地味に凝っていて左から何%ではなく体積をちゃんと量ってるっぽいのも好感がもてます。スコアを競うという楽しみ方もちゃんとできるのでコンパクトな作りながらゲームとして成立しています。
【MVO賞】
『ハーフエルフ戦士ヂエ子』 O松さん作
O松作品をこよなく愛するファンの方は多いと思います。私もその1人です。
ゲームでありながらギャグ漫画のような面白さがあり、キャラクターの一挙手一投足が笑いを誘い、何度プレイしても飽きません。
そんなある意味トリッキーな面白さを持ったO松作品を、トリッキーなまま評価するためにMVO賞という形を取らせていただきました。
O松さん、いつも面白いゲームをありがとう!次回作も期待してます!
【スニーカー文庫賞】
該当作品なし
【王道RPG賞】
『あすなな -アストリア王国騎士団第七小隊-』 Hira@黒幕さん作
完成まで4年という大作RPG。その作り込み、ストーリーはレベルが高く、まさに「王道」の一言がふさわしい風格があります。JRPGを愛する人には是非プレイして欲しい作品。
【ヤングホラー賞】
『かみさまの心臓』 らふわーかーさん作
柔らかなタッチのイラストが印象的なホラー風味探索ADV。イラストのタッチなどに清新な「若さ」を感じます。ホラー・世界観・キャラクターのバランスのよい良作。
【じゃらじゃら賞】
『コインカスケーダー2』 ニカイドウレンジさん作
インフレはデジタルゲームの華、それをメダルゲームで表現した意欲作。ひたすらジャラジャラと出てくるコインに脳汁が出ること請け合い。短時間でとっても気分がよくなりたいあなたにお勧め。
【世界観賞】
『機械天使』 ミルチァンゲームさん作
独特の世界観を持つRPG風ADV。ドットイラストでの「世界観」の表現は秀逸。戦闘コマンドの意外な凡庸さなどにもその不思議な世界は表現されており、好奇心を掻き立てる。
【探索ホラー賞】
『牢-RAW-』 カッパさん作
とてもハイレベルな探索ホラー。導入のコミカルさから一転、クオリティが高いホラー演出が恐怖へと引きこむ。多少難しく、レベルデザインの改良の必要を感じるが、ホラーADVのセンスはピカイチ。ホラーが好きなプレイヤーは是非プレイを。
【モンスター美術賞】
『空腹島』 aaaaaさん作
とにかく化け物の造詣が素晴らしい。コミカルなようでいて恐怖を覚えるその評定や体型は、数々のホラーゲームの名キャラクターたちに匹敵する造詣でしょう。ただしキャラクター以外の作りこみが甘い作品でもあり、その改善を大変に期待させる作品です。ネーミングセンスも素朴だが恐怖を覚えさせ、すばらしい。
【センス・オブ・ワンダー賞】
『Space to go』 geekdrumsさん作
とにかく体験したことのないプレイ体験。リズムゲームとノベルというおよそ結びつかなそうなジャンルを美しく結びつけたセンスは、まさにワンダー。惜しむらくはノベルとしてのシナリオの弱さ。システムと高度に結びついたシナリオがこのゲームにあればプレイした人が忘れることのないプレイ体験になる可能性がある。
【ドットジュブナイル賞】
『にじロボ』 Myoさん作
素朴なドット絵で描かれた愛らしいキャラクターが、プレイヤーの愛着を誘いシナリオに感情移入できる。ギミックや設定など目新しいものはないが、ゲームでは描写しにくいタイプの「優しさ」が描けている良作。続編にも期待。
【無敵賞】
『285人くらいおれ一人で倒してみせるぜ』 Mineさん作
明るいネタゲー。3面の展開には思わずつっぷしてしまった。アクションゲームとしても意外と気持ちよくプレイできる。ネタに対してツッコミ不在の短いゲームは誰かに話したくなり、コミュニケーションを生むところがよい。1人で遊んでも楽しい。
【吉田賞】
『吉田であるということ』 Mineさん作
まさかのエドモンド本田ゲー。プレイする人間のツッコミの力量によって面白さが左右される、ツッコミ力測定クイズゲーム。作者が仕込んだ全部のネタをつっこみつつ吉田を素早くクリックできたら勝利。「285人~」も含め、スマホ対応されたため、友人と遊んでみても。
【ホラーノベル賞】
『ヒトミ』 茶々留さん作
息を飲む怖さがある。今回応募のあった作者のどの作品もユーザーがどのような感情の遷移を行うのか、シミュレーションするのがとても上手い。イラストの画力やUIなど表現力のバリエーションも広く、狙いが的確。つまりこのゲームは本当に怖く、泣かされそうになりました。
【怪談賞】
『怪異症候群2』 ナオさん作
累計10万ダウンロードを越えた「怪異症候群」の続編。2chで有名な怖い話が詰まっている。「都市伝説」的な形で広まった怪談のゲーム化という試みそのものがホラーとして面白いのに加えてガンアクションなどゲームでの味付けを加えた意欲作。
【デジタルカードゲーム賞】
『HEART of CROWN PC』 EIKI`さん作
デッキを「構築」していくカードゲーム「ドミニオン」を改良したカードゲーム。本作はそのデジタル版。 ゲーム自体の特徴は、「ドミニオン」の直感的にわかりづらかった勝利条件を、「かわいい女の子に点数を貢ぐ」と改良し、 かわいい女の子イラストを当てたこと。他にも「ドミニオン」から細かく改良が施されており、同人カードゲームとしてはかなりの人気を博した。 デジタル化に関してもかなり直感的にわかりやすいUIになっており、デジタルカードゲームとして高い完成度。
【リメイク賞】
『超密閉空間逃走2』 飛竜さん作
「超密閉空間逃走」の"ブラックホールに吸い込まれる"というギミックが横スクロールに改良されて、よりゲーム性が高くなった。親しみやすいキャラクターグラフィックとシンプルな操作性は多人数で楽しむのに向いており、みんなでワイワイと対戦できる自作ゲームとして貴重。
【球拾い賞】
『野球ペンデュラム』 ごぼりさん作
球を敵に打ち、球拾いするというというシンプルなゲームながら、キャラクターのビジュアルや動作が際立ってユニーク。世界観がしっかり描けている。アクションゲームながら、ギャグ漫画のようでもある。
【死に方の衝撃賞】
『伸縮性の高い石頭少女いしあたまーるちゃん』 Cdecさん作
アイテムを取ると「いしあたまーるちゃん」がアイテムに応じて変身していく。その変身がプレイヤーの理解を越えた速度で展開していくため、衝撃がすさまじい。ゲームをプレイすることでしか体験できない驚きが作れている。
【世界の終末賞】
『アルマゲドン』 ボロ物置さん作
ヒッピーカルチャーを彷彿とさせる、作品内では完結しきれない描写の濃さがなんともいえない迫力がある。最後までなにひとつわからないのがすごい。なにもわからないのに、印象には強く残るのですごい。
【日常賞】
『小銭』 かながわさん作
日常をゲームとして切り取った目線がとてもいい。また、財布を揺らしたときの小銭の重たさなどの描写がよく、実際の会計の気持ちよさがある。24時間で、ワンアイデアの一番重要なところに労力を割いたところが作者の目の良さを感じる。
【現実変換賞】
『レンジできゅんしてっ』 uraconさん作
「Twitter上の友達をヒロインとして攻略する恋愛ゲーム」という一文だけで伝わるほど企画がすでに面白い。実装でtwitterアイコンを顔に置くということを決めたのがダメ押しでいい。実際プレイしてみた時の体験は、プレイヤーの交友関係によって変わるだろうが、すべらないシステム。
【ショタ賞】
『ただしいいくせいけいかく』 Rinkoさん作
キャラクターとプレイヤーの関係性や、可愛いイラストなどが、ふわっとしたカジュアルなやましさを作っており、女性向けのゲームとしてバランスが良い。力の抜き方がうまく、会話のぎりぎり感がおもしろい。猫耳がかわいい。
【ミステリ賞】
『姫君は優雅に推理する』 YOX-Projectさん作
題名通りお姫様が推理するミステリノベル。姫と執事のキャラが良く立っており、イラストも美麗で表情がよく出ているので感情移入が捗る。捜査パートに入るまでのオープニングが若干冗長なのが気になる。もっといきなり操作パートに入れたほうがこのゲームの面白さにユーザーを引きずり込めるはず。
【クトゥルフ賞】
『SAVE』 あたりめさん作
クトゥルフ的な世界をポップなイラストでRPGに落とし込んだ良作。 追い出されていく主人公の待遇や、行動によっては人間を辞めていく運命などがじわじわと世界観に引き込み、旅の商人や町の人などのキャラが好奇心を掻き立てる。戦闘やギミックにもう一工夫あれば格段に魅力を増すので、次回作がとても楽しみ。
【UI発明賞】
『歌舞り者。』 茶々留さん作
平面のキャラクターが正面を向いた独自のUIと、歌舞伎というモチーフを掛け合わせたところがすばらしい。絵そのもののとても魅力的。ゲームの攻略部分において、アナログゲームのようなプレイヤー自身が工夫しないと解けない設計なところが惜しかった。日本的なUIをつきつめた意欲作。
【シュールギャグ賞】
『スライムの書』 うるふさん作
スライムが人間になるためなんでも吸収していくギャグゲーム。2D版塊魂的なものではあるが、選択肢1つで巨大建造物や村1つ吸収してしまうのはなんともシュールでおもわず笑ってしまう。この作者には是非、ゲームにおける「ギャグ」の可能性を追求して欲しい。
【The Biggest Dream賞】
『ミナバリの絆』 水鏡千春さん作
キャラクターの身体の一部に本当に大きな夢が詰まっているホラーゲーム。大きければ大きい方がいい、という思想を強く感じる。その大きさだけでなく、ゲーム自体も硬派に、ホラー探索要素は丁寧。設定もよく作りこまれている。 今後も思想の変わらない作品を心待ちにするユーザーも多いことだろう。
【和風ホラー賞】
『青巫女幻想曲』 ナイデン内田さん作
追っかけっこ型のホラーゲーム。設計がユーザーのことを考えて非常に親切にできており、ホラーゲーム初心者でも楽しむことが出来る。オムニバスになっているのも、全体のバランスを良くしている。グラフィックの書き込みも丁寧で、怖さの中にもエンターテイメント性がある。
【イマジネーション賞】
『彼の声』 Kingsley999さん作
画面が真っ暗な中展開していくという斬新なUIのゲーム。プレイすることで、視界を奪われた不便さに最初はいらつき、次第に想像力が働いてくるという体験をすることができる。ゲームとしての難易度は高めで、詰みやすい箇所が残っているのが残念だったが、人工音声が情景を伝えてくれる様は感動があった。
【ハクスラ賞】
『混沌のルーシー』 ジェバンニp(泉和良)さん作
「進む」「宝箱を開ける」など予め行動のすべてを予めデッキに組んでおくカードバトルダンジョンRPG。作者の十八番の1つのダンジョンを進んでいくタイプのゲームだが、洗練が進んでおり思わず長時間プレイしてしまう。
【ショッキングUI賞】
『うじゃ蟻』 ゲストさん作
蟻をタップで育てるという、地味なものに地味なものを掛け合わせた結果、妙な中毒性を出すことに成功している育成ゲーム。洒落のセンスもいい。マップによって完成度にばらつきがあるため、マップ数を減らして完成度を上げても?タイトルも直観的でわかりやすい。
【インタラクション賞】
『金貨の森』 キンカさん作
とにかく操作感が気持ちいい、コインを飛ばして敵を倒すゲーム。コインの飛んでいく感覚、それで敵を倒す感覚、全てが素晴らしい。惜しむらくはフレーバーがあまり気を使われていないこと。世界観やキャラクターなどとこの操作感が噛み合ったらとても素晴らしいゲームになること請け合い。次回はフレーバーにも力の入った作品をぜひ投稿して欲しい
【トラウマジレンマ賞】
『いじめっこ虐殺ゲーム』 miosubさん作
ショッキングなタイトルがとにかく目を引く、いじめっこを殺したり助けたりするADVゲーム。謎の空間に閉じ込められて、自分をいじめた同級生たちと対決していく。対決のルールは片方だけ助かるか両方だけ助かるかを選択できる内容になっており、ゲームならではの「ジレンマ」がある。全体的な作りは大変に粗いのがネックなので、次回の応募でのブラッシュアップをとても期待しています。
【ショートアクション賞】
『さわやか鮮魚部門』 ごぼりさん作
24時間のオンラインゲームジャム(超あほげー)で「スーパーマーケット」というお題を与えられ、この形で提出できるセンスと技術は素晴らしい。スピード感の描写がよく何度もプレイしてしまった。ラフなタッチで描かれているが、画力の高さを感じる。ごぼりさんのカジュアルゲームはもっと見てみたい。
各作品の選評は後日公開予定です。
【大賞】
『空腹島』 aaaaaさん作
ホラーゲームフェス協賛賞は下記2作品!
【ジョリー・ロジャー賞】
『マヂヤミ彼女』 ミオヤマザキさん作
【黒史郎賞】
『空腹島』 aaaaaさん作
敢闘賞は下記4作品が受賞!
【呪いの屋敷賞】
『~呪目~jumoku』 れいん`sさん作
【ゾンビホラー賞】
『Byo-IN』 FreeGAさん作
【スタイリッシュホラー賞】
『氷の世界』 ジグルさん作
【和風伝奇賞】
『柳太郎伝記~奇住山編~』 ふじまさん作
8/14(金)より、ニコニコ自作ゲームフェス2016の投稿受付を開始しました!
今回から有料ゲームの参加もOKになります!
皆さまの投稿お待ちしています!(応募要項はコチラ)
ニコニコ自作ゲームフェス 公式サイト
http://ch.nicovideo.jp/indies-game
ニコニコ自作ゲーム運営Twitter
https://twitter.com/nico_indiesgame