立つことも浮かぶこともできない砂の海。そこに浮かぶひとつの船。照りつける日光と飛び交うサカナ。
そんな世界をあなたは知っていますか?

ブロマガ発見!僕の私の電子書籍にて
本書『クジラの子らは砂上に歌う』を紹介中!!
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 底の無い砂が地平線の向こうまでをも覆い尽くす世界で、泥クジラと呼ばれる船に乗り生活するひとびとがいます。約500人が寝食を共にしていますが、その殆どが"情念動〈サイミア〉"と呼ばれる超能力を持っています。"印"と呼ばれる彼らは2~30代で亡くなってしまいます。

 一方、力を持たない"無印"のひとびとは長命なこともあってか、首長など取りまとめ役として生きていきます。その中で"印"なのに記録係として葬儀や生活の様子など、細々としたものを書き留めているのが主人公のチャクロです。寿命の短さに心を痛めつつも小さなコミュニティのなかでつつましやかに皆は暮らしていました。しかし、泥クジラとよく似た船らしきものが流れてきて褐色の肌を持つ少女と出会ったところから、運命が大きく変わって...

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