「夜回り先生」こと水谷修先生をご存知の方も多いだろう。
現在は教育評論家や児童福祉運動家として、日々講演活動などをされているが
メディアなどでも度々取り上げられることがある実在の先生だ。

◆夜回り先生 1巻
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病気の母親を支えようと、コンビニで捨てる弁当や、余った給食をもらって回っていたマサシ少年。健気でマジメだった少年は、いつしか隣に住んでいた暴走族のお兄ちゃんの真似事をし始めて、マジメにドラッグを使い、マジメに壊れていった。そんな少年を夜の公園で見かけた夜回り先生は、ラーメン屋のバイトを紹介するなどして、必死に彼を立ち直らせるべく向かい合う...
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横浜の繁華街を自ら夜回りし、未成年の少年少女に声をかける。
いつしかその活動は夜の街に染まろうとする少年少女たちの悩みに触れある時は救い、ある時は救いきれず辛い別れを経験することになる。
2004年に著書がドラマ化された機会に知られた方も多いかもしれない。
そんな水谷先生の教師生活を漫画化した作品が小学館「IKKI」にて連載された『夜回り先生』だ。
執筆は『編集王』などで知られる土田世紀。
水谷先生が教員だった時代を中心に構成された漫画版『夜回り先生』はシンナーにはまってしまった少年や、いじめにあい不登校になりリストカットを繰り返す少女など、思春期の少年少女を取り巻く痛烈な問題を圧倒的な画力と構成力で描き切り話題となった。

昨日までのことは、みんないいんだよ。

すべてを受け入れる水谷先生の優しく強い言葉は読む人によって心の深いところに染みる力に満ちている。
「先生、死にたい」
それだけはダメだ。と真剣に語る言葉で救われた人は、実際に先生と触れ合ったことのある人だけでなWEBサイトや著書や漫画、ドラマを通して本当に多く居るのだろう。

2012年に急逝した土田世紀氏は夜回り先生の最新作を執筆中だったという。
非常に残念でならない。


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