主人公はコンビニのバイトを3回クビになり、高校も中退。人前ではまともに喋ることもできないいわゆるコミュ障という設定。
ただし、PCを扱う腕前は超一級品。たった一人でさらっと複数社の金融会社システムをダウンさせてしまうほどの天才的なクラッキング技術の持ち主だ。
そんな主人公と、ベンチャー企業に投資を行うエンジェル投資家が出会うとことから物語はスタートする。
◆【30ページ無料】王様達のヴァイキング 1巻
注目なのは物語の随所に出てくるディテール。
巻末に用語解説が載っているが、主人公の使用しているPCは「ThinkPad X41(2005年 IBM製)にLinuxベースの「Ubuntu」というOSを使っている」だとか、飼っている犬の名前が「256」だとか。作中にクラッカー達と接触するのは「IRC」である... などなど。
TwitterやFBなども現実のサービス名称そのままに登場していて、PCエンジニア界隈の方はおそらくニヤリとしてしまうだろうし、そうでない方にもリアリティを感じる事のできる作りになっている。
『予告犯(筒井哲也・集英社)』など、ネット犯罪を題材にした作品や、
『なれる!SE(夏海公司・電撃文庫)』などPCエンジニアを題材にした作品も昨今増えてきているが、ガチガチにクラッキングを扱った作品は珍しいかもしれない。
『王様達のヴァイキング』の作者は、さだやす(ストーリー協力:深見真)とクレジットされている。
さだやす という名前に見覚えがある方も居ると思うが、父親は『ああ播磨灘』『なんと孫六』で知られる、さだやす圭。連載デビュー作が本作という新人らしからぬ豪快な筆運びは父親譲りというところだろうか。
ニコニコ書籍にて、本日最新3巻が入荷している。
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